トップ>Triumph GT6 整備編>パーコレーション対策を施し、有明会発参加(2004年7月)
☆クラッチも快調に
時々クラッチがスカスカになってシフトが入らない現象に対処してみました。
スカスカになっている時はたぶん、ピストンがシリンダ内に押されたまま、戻ってきていないんだろうと思います。
マスターシリンダはspitfire MK4に付いていたのをリペアしたものを取り付けたのですが、これ自身、どこかが痛んでいるのかもしれない。
あるいはひょっとして取り付け位置が微妙に異っており、そのためにプッシュロッドがシリンダ内部に対して少し斜めになってしまっているのかもしれない。(その結果、ピストンが戻らない)
元々GT6に付いていたマスターシリンダに戻すことにし、改めて分解/清掃してから組み立てて取り付けなおしました。
結果は・・・バッチリです。付け戻す前は、クラッチペダルを踏むときにも途中でちょっと引っかかり感があってキコキコ音も出ていたのですが、それがなくなり、スカスカになる現象もまったく出なくなりました。
MK4のものとはシリンダの径も少し違っており、やはりプッシュロッドの押し込む角度に狂いがでていたのでしょう。(ということはこれでMK4のシリンダ内部を傷めてしまったかもしれない・・・)

☆オリジナル遮蔽板でパーコレーション対策
薄っぺらのブリキ板を切り出す 真夏の炎天下を何度か走らせてみましたが、ちょっと渋滞した程度ではオーバーヒートが発生する気配は今のところ見られません。 なかなか優秀です。が、パーコレーション(キャブ内のガソリンが沸騰する)は直ぐに出てしまいます。
30度を超える炎天下を20~30分走らせ、長めの信号である程度の時間停止してから発進しようとすると結構な確率でプスプスとアイドリング回転が落ちていきます。ひどい時は止まってしまいます。(少し走らせればガソリンが循環して治まりますが)

こんな状態では有明会への初参加は苦しい(自宅から有明まで1時間程度かかる)。
で、初参加前日の7月10日、急遽パーコレーション対策を施すことにしました。
パーコレーション発生の主原因はエキマニやシリンダブロックからの輻射熱です。
これまでやったことはありませんが、これを妨げる仕掛けを付ければいいはずで、いわゆる“遮蔽板”といわれるものを自作してみることにしました。

用意した材料は0.3mmのブリキ板(近くのホームセンターで1枚800円強)と耐熱シート(東急ハンズで1枚1500円程度)。
ブリキ板は思いっきり薄いのを選びましたが、これは単に加工しやすいだろうから、という理由です。
遮蔽効果を考えると厚いもののほうがいいのでしょうが、そこは耐熱シートを貼ることで充分な効果が得られるだろうと推測し(あくまでも推測)、この組み合わせにしました。

やった作業はとても簡単。
インマニを避けてキャブを遮蔽できる形状になるようにインマニからキャブ周辺のサイズを採寸し、ブリキ板にボールペンで採寸したサイズで線を引き、その線の通りに金切りバサミで切り出します。
取り付けにはアクセルからキャブにリンクしているプレートのボルトを利用することにし、切り出した板を実際に取り付け位置に当ててみて、ボルト位置に印を付けます。印の箇所にポンチで穴を開け、適当なナットで仮止めしてみました。
大丈夫そうなので、あとは切り出したブリキ板を取り付け位置にピッタリくるように曲げ加工。薄いので手で簡単に曲げられます。
形状もしっくりきたところで裏側に耐熱シートを型通りに切って接着材代わりにシリンダヘッド用の液体ガスケットで貼り付けてオリジナル遮蔽板の完成です。

作成に要した時間はだいたい1時間30分程度でしょうか。これで効果があれば言う事なしです。

形状をキャブ回りに合わせて曲げ加工、裏に耐熱シートを貼って完成
取り付け前。キャブの背後にはエキマニが近接、これが高熱をもたらす
遮蔽板取り付け後。エキマニとの間にブリキのカーテンが引かれました
キャブの上から見た図。キャブのリンクプレートのボルト(矢印部分)にナットで取り付けました

☆有明会に初参加
7月11日(日)、Spitfire 1500オーナーであるspit1500さんが 主催しておられる、英国車好きの集まり、有明会に初参加させていただきました。
午前中は晴天、気温は30度を超えており、遮蔽板の効果を試すには絶好の日和です。
渋滞にこそ会いませんでしたが、長めの信号で止まっていてもアイドリングが不調になることも無く、無事、有明まで到着しました。
到着後、ボンネットを空けてキャブの近辺を触ってみましたが、手で触っても全然平気な程度の熱しかありません。
遮蔽板の効果はかなりのもののようでした!

さて、有明会では昔からの私のあこがれの車である、Triumph TR4、Lotus ELANのオーナーも参加されており、いやぁ、いいもの見せてもらいました。
皆さん、所有しておられる車への愛着もひとしおで、現代日本では消滅寸前かと思われる“クルマ文化”(効率最優先の“クルマ文明”は全盛ですが・・・)がこの小さな空間でまだ豊かに息づいていることを感じさせてくれました。(ってちょっとカッコ良すぎ!?)

昼食を取りながらしばし皆さん車談義。この日は施設内のプール目当ての車で駐車場は満杯状態。あまりゆっくり出来ずにお開きとなりました。
この時の様子はこちらです。 また参加したいと思います。