トップ>Triumph GT6 整備編>同調不良にガソリン漏れ キャブ不調(2007年7月)
☆キャブ対策色々
GT6は車検が切れてもう1年が経過してしまった。
昨年後半は仕事が忙しくて車遊びどころではなかったのだが、さすがに最近は乗り出したくてウズウズしてる。
で、とっととユーザー車検を取ってしまいたいのだが、いかんせん、キャブの不調が続いている。
新品のキャブに交換した直後、一応快調にエンジンは回ってくれたのだが、しばらく回しているとガソリン漏れが・・・
フロートレベルはマニュアル通りにきっちり計測してから取り付けたにも関わらず、燃料ホースの継ぎ目あたりからジワーっと漏れてきてポタポタ滴が垂れだす。

また、どうも前後のキャブの同調がおもわしくないのだ。
シンクロメータで調べてみるとリア側の吸気が非常に弱い。というか、ほとんどフロント側だけで供給してるのでは?と思えてしまう。
点火プラグを見てみると、5番にどうも火が入っていないようなのだ。
最初はスパークしていないのか?と思って調べたが、火花はしっかり飛んでる。点火系は異常なし。
試しに元気な1番気筒のプラグと交換してみたが結果は同じ。やはり点火系が原因じゃない・・・

じゃあ圧縮漏れかぁ・・・? そう思って圧縮計で調べてみると、こっちも十分な圧あり。 にもかかわらず火が入らないということはやっぱり混合気がまともに供給されていないのでは?
でもそんなことってあるのかなぁ~、、、フロント側のキャブの負圧は問題なしだからなぁ・・・
ここらへんが素人の限界だね。
正解を導き出すのに必要な経験がないのは致命的なのだ。

矢印の辺りからじんわり漏れ出してるガソリン
左はかぶり過ぎの1番、右が5番。5番は火が入ってる形跡がない
☆キャブの不調は続く・・・
さて、同調対策の前に、危なっかしい燃料漏れをどうするか?
素人頭で考えた。フロートレベルに問題がないとすればなぜ漏れる?
フロートやフロートバルブに問題ないのは確認済み。フロートレベルもきっりちマニュアル通りにセッティングした。
だとすると・・・ひょっとして燃圧が高すぎるのか?
そうだ!燃料ポンプのダイアフラムが硬化してしまってそのために燃圧が調整できなくなっているに違いない!
と、短絡的に判断。じゃあ新しいのを買おう!と、海外に発注。今回はspitbitsではなく、RIMMERBROSという英国のパーツショップに初めてオーダーしてみました。
パーツ本体価格はspitbitsとそんなに変わらないけど、運賃が高いね。
なぜかというと、spitbitsはEMS(国際郵便)だけど、MOSSやRIMMERBROSはUPSを使ってるからだね。
注文して3日で届いた燃料ポンプを勇んで取り付けてみました。
結果は・・・・ 最初はジワーっと漏れ出てきたので、ダメかぁ~と思ってたら、しばらくしたら漏れが引いてきた。
最終的にはどうやら漏れはとまったみたい。
じゃやっぱり燃料ポンプが犯人?
でも例によって対策をいろいろと同時に施してるので100%燃ポンが犯人だと言えないところが悔しい。
そう思って、古い燃ポンを分解し、ダイアフラムの状態を確認してみることにした。
どの程度の弾力があるのが正常なのかはわからないが、とにかく1箇所、ひび割れを発見。
ひび割れは硬化の証なので、素材の劣化は間違いない。
ただこれが燃圧を上げてしまう原因だったのかどうかは不明。
現象として燃ポンを換えたら漏れが止まった、言えるのはそのことだけなのだ。

さて、あとは同調と5番気筒に火が入らない問題をどうするか。同じ原因から発生してる現象かもしれない。
しょうがない、まずはキャブ本体に負圧が逃げてしまってる箇所がないのかどうか、またバラしてみることにした。
ところが!バイパスバルブのガスケットあたりを確認したり、各部のボルトを締め直したりしてるうち、また一か所のネジ穴が潰れてしまった!
どうもこの新品のキャブ、アルミ本体の素材の強度不足なのか、あるいはネジの精度が低いのか(両方だったりして・・・)、すぐにネジ穴が潰れてしまう。
う~ん、どうすりゃいいの!


燃圧異常か=燃料ポンプの問題か、と判断し、新品を購入 こっちは古い燃ポン。手動ポンピングレバー付き。ダイアフラムだけ交換すれば問題なく使える